熊野(1)
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概要
関連文献
姓氏家系大辞典
熊野と云へは、南九州の熊族(肥族)を聯想すれど、此の語の根本は、山の曲(クマ)より起りしにて、熊野は山のクマに在る野の意味か。されば、言葉相似るも、相關聯する處なかるいる紀伊の熊野は上古一國を形成して熊野國と云ふ。又出雲國意字郡に熊野の地ありて、熊野大社鎭座す。兩者の國係は上古史上のシシガヤを見よ。和泉國日根郡に熊取莊あ一輩問題たり。而して、その中間なる丹後に熊野郡あり、天平勝寶元年十二月十九日の丹後國司解に「熊野郡云々、」和名抄に久萬乃と註す。また熊野神社·鎭座せらる。次に但馬國二方郡に熊野〓あり。此等は古代·熊野神族の南紀移住の過程を語るものとも考へらる。また近江伊香郡に熊野南庄北庄、また當國、及び越中に熊野神社ありて、式帳に見ゆ。その他、天下に熊野社甚だ多し。これ等は、大既、紀州熊野三社を勸請せしものにして、かくして起れる熊野なる地名は全國に尠からず。
(太田亮『姓氏家系大辞典 第2巻』磯部甲陽堂(1943年)1151頁)