コンテンツにスキップ

分部(3)

提供: 氏族家系データベース

概要

関連文献

姓氏家系大辞典

3分部侯前項分部政壽の後にして、永祿十一年、織田氏の兵·北勢に入るや、政壽、及び河北內匠助等、これに屬し、信長の弟僧包をして、長野家を嗣がしめ、之を別府上野城に實き、政壽は移りて中山城に居る。文祿初年、信包·邑を失ふヤ、豐臣秀吉·政壽を上野城に留めて一萬石を給す。藩翰語に「左京亮源政壽は累代の先祖·伊勢國に住して、當國安濃奄藝兩郡の主長野が家の被官たり。永藤十一年春、機田殿·伊勢國を討たんとて、先づ細野の城を攻めらる。左京亮政壽、河北內匠助と打連れて、信長の御陣に參り、申しけるは、『抑も長野の家と申すは、工藤左衞門尉站經が二男薩摩守祐長が子孫·元弘の初め、當國安濃郡を領して、長野の地に住せしより、長野とは名乗つてけり。(伊勢軍記には、元弘の初、工藤次郞左衞門高景·當郡を賜はりし由見えたり一說に薩摩守祐長が時、既に當郡を領しと云ふ、何れか實なる事を知らず)。北條既に亡び、尊氏將軍の時に至つて、安濃奄藝兩郡の地頭職を賜はり、手に從ふ所の軍勢、凡そ五千人·國司北畠殿と地を爭ふこと、代々を經て、左衞門尉祐則が代に及び、國同源中納言具〓卿と中直りし、彼が二男を申請ひて、己が家を繼がす、今の長野次郞具祐と申す是なり。彼既に工藤が後胤に非れば、一族の間も快からず、あはれ長野か家、絶えざらんやうを計らはせ給はらんには、政壽等·如何にも計つて、彼が一族郎從等、皆々味方に參らすべきにて候』とぞ望みける。織田殿大に悅び給ひて、頓がて舍弟信包を長野上野介と名乗らせ、軍勢を餘多差添へ、當國上野の城にすゑ置かる。去る程に、長野次郞具祐·長野の城にたまり兼ね、父の國司を賴んで、多氣の郡に落行く、雲林院、草生、家所、細野、乙部、中尾の者共、降人に成つて參りしかば、分部、河北を初として、悉く皆信色の手にこそ附られけれ。其の後、織田殿失せ給ひ、秀吉世を知し給ひし後、文祿の初、上野介信包·聊かの事に罪せられて本領を押奪はれ、近江國に移されし時、關白·別の仰ありて、左京亮政壽に、上野の城をば賜りけり(一萬石)。慶長五年秋、政壽·德川殿に從ひて、奧に向ふ、上方にも亦軍起りぬと聞えしかば、政壽·東國の御方として、本個に馳歸り、己が城を捨て、富田が安濃津の城に入つて、城の東を固め、戰後、動賞行はれ、所領を倍し、二萬石を賜ふ。政壽女子のみ有りて、男子無ければ、其の外孫を養ひて家繼がす、左京亮光信とぞ申ける。伊勢軍記を按ずるに、光信は政壽が婿長野治右衞門某が男也。某·元は尾張國の者、童なりし時より上野介信包に仕へて、齋藤治助と申せし也。信包·長野の家を繼ぎし時、其の氏を給ひしかば、長野とは名乗れるなり。光信が代、近江國大溝の地を賜ひて移る。其の子伊賀守嘉治·明暦四年六月十日、三十二歲にて横死、其の子若狭守嘉亮·年十九歲にして、寛文七年六月十二日に卒し、世嗣なかりしに依つて、池田修理亮長信が子を養つて世嗣とす、寛文七年十二月二十七日、叙爵して隼人正に任し、信政と名乘る」to寬政系譜、及び武器に「光嘉-光信-嘉「光嘉-光信-嘉治(光〓)-嘉高-隼人正信政(著狹守、池田修理長信三男)-左京亮光忠(初め光重)-若狹守光命(和泉守、風齋}-隼人正光庸(若狭守、靜好)-左京亮光實-若狹守光邦-左京亮光寧-若狭守光貞〓板倉伊藤守勝明弟)-消之丞」-光利-光謙と見え、近江大溝二萬石(明治六千七百三十石)。現今子爵。家紋丸に三引、庵に木瓜、三引龍。原條第五十項參照。又元弘文書に和佐又次郎大伴實村あり。而して續風土記、井口村舊家和佐氏條に「其の祖は、大伴孔子古十九代の孫助太郞範兼といふ。當莊に住す。元弘の頃、和佐又次郎大伴實村といふものあり、元弘の文書にあらはる。畠山守護のとき、半太夫實範といふもの、二百石を領す。實範の子を孫次郞實豐といふ、根來寺衆徒の爲に所領を奪はる。實豐の子を九郞大夫氏實といひ、氏實の子半左衞門は、慶長年中、大阪に一味するを以つて淺野家より是を討つ。第九郞右衞門豐範初めより大阪に奥せず、因リて家督を相續す。その男森右衞門實延·元和封初の後、藩士に命ぜらる。其の子を和佐大八範違といふ、射藝を善くし、貞享三年四月二十七日、京都三十三間堂にて數へ矢を射る。一畫夜發つ處の總矢數、一萬三千五十三本。其の中通り矢散八千百三十三本、天下此の數に及ぶものなし。是によりて三百石を賜ひ、後又二百石を加扶す」と。又和佐莊條に「地頭·延文の頃、地頭職に和佐又次郞實村といふあり」と載せ、又下和佐村舊家に和佐森右衞門·見ゆ。和射ワサ和名抄、阿波國邦賀郡に和射郷を收め、高山寺本に「射の讀·左の如しと o輪座ワザ武蔵等に存す。

(太田亮『姓氏家系大辞典 第6巻』磯部甲陽堂(1944年)5678頁)

系図綜覧(記事名の出現頁・OCR照合)

  • 『系図綜覧』(国書刊行会編、1915、国立国会図書館デジタルコレクション)第二:50頁
  • 『系図綜覧』(国書刊行会編、1915、国立国会図書館デジタルコレクション)第2:48頁
  • 『系図綜覧』(国書刊行会編、1915、国立国会図書館デジタルコレクション):282頁

新撰姓氏録考証(記事名の出現頁・OCR照合)

  • 『新撰姓氏録考証』(栗田寛著、1900、国立国会図書館デジタルコレクション)巻之10:7頁

文献(NDLサーチ・Amazon)

系図・系譜

関連論文

外部リンク